ウラリットQ&A

弊社おくすり相談窓口に寄せられるウラリットに関する主なご質問を、Q&A形式でご紹介します。先生方の日常の診療や、調剤業務にお役立て下さい。
※このコンテンツでは、医療関係者から頂いた質問に対する回答をご紹介しています。一般の方向けの情報ではありません。

ウラリット配合錠の粉砕使用は可能ですか?
本剤は吸湿性が高い為、粉砕は推奨できません。
錠剤(PTP)のまま患者さまにお渡し頂くかウラリット-U配合散を服用頂くことをお奨めします。
但し、湿度64%RH以下であれば分包・開放条件下共に1ヶ月は外観・物性に変化は認められなかったとのデータ(下表)があり、コンプライアンス上、粉砕が必要な場合は、保管時の湿度にご留意ください。

〈ウラリット配合錠(フィルムコーティング錠)の粉砕後の安定性試験結果〉
保存条件 各測定項目の変化
25℃・52%RH
1ヶ月
開放 類縁物質は規格内、質量増加率はわずかであり、外観変化なし。
分包 類縁物質は規格内、質量増加率はわずかであり、外観変化なし。
25℃・64%RH
1ヶ月
開放 類縁物質は規格内、外観変化なし、質量増加率は1ヶ月後に2.5%であった。
分包 類縁物質は規格内、外観変化なし、質量増加率は1ヶ月後に1.2%であった。
25℃・75%RH
1ヶ月
開放 1日目より固化し、21日目に湿潤。
分包 類縁物質は規格内であったが、1ヶ月目に固化し、重量増加率は3.9%であった。

いずれも1ヶ月以降の安定性データは無く、また粉砕後の体内動態に関しても検討しておりませんことにご留意下さい。
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ウラリット配合錠は分包可能ですか?
25℃・75%RHの条件下で行った分包品(セロポリ、グラシン紙)の安定性試験では、外観、性状等、物性に1ヶ月間は変化が認められませんでした。硬度も分包の一般的な基準である20N(約2kg)を超えていたことから、通常の温湿度下で保存いただければ1ヶ月間は安定性が保たれるものと考えております。
但し、室内の湿度を常に一定に保つことは困難であることから、可能な限り乾燥剤と一緒に缶の中や、チャック付きのビニール袋に保管するなど保管方法の工夫をご考慮ください。なお、2ヶ月目以降は硬度の著しい低下を認めておりますので、分包はお避けください。

〈ウラリット配合錠の分包品・無包装品の安定性試験結果〉
保存条件 各測定項目の変化
25℃・52%RH
3ヶ月
無包装 類縁物質は規格内、質量増加率はわずかであり、外観・硬度変化なし。
分包(セロポリ) 類縁物質は規格内、質量増加率はわずかであり、外観・硬度変化なし。
分包(グラシン紙) 類縁物質は規格内、質量増加率はわずかであり、外観・硬度変化なし。
25℃・64%RH
3ヶ月
無包装 類縁物質は規格内、3ヶ月目に刻印埋もれを認め、質量増加率6.2%、硬度低下なし。
分包(セロポリ) 類縁物質は規格内、外観変化なし、3ヶ月目に質量増加率3.6%、硬度低下なし。
分包(グラシン紙) 類縁物質は規格内、外観変化なし、3ヶ月目に質量増加率4.1%、硬度低下なし。
25℃・75%RH
3ヶ月
無包装 3日目から膨張、亀裂を認め、21日後に湿潤、2ヶ月目に潮解。
分包(セロポリ) 類縁物質は規格内、2ヶ月目から膨張、刻印埋もれを認め、硬度、質量増加率変化あり。
硬度 1ヶ月:42%増、2ヶ月:22%減、3ヶ月:69%減
(いずれも20N超)
質量増加率 1ヶ月:4.3%、2ヶ月:7.7%、3ヶ月:9.9%
分包(グラシン紙) 類縁物質は規格内、2ヶ月目から膨張、刻印埋もれを認め、硬度、質量増加率変化あり。
硬度 1ヶ月:32%増、2ヶ月:53%減、3ヶ月:80%減
(2ヶ月目まで20N超)
質量増加率 1ヶ月:5.0%、2ヶ月:8.5%、3ヶ月:11.1%
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ウラリット配合錠がフィルムコーティング錠である理由は?
発売当初は「素錠」でしたが、飲みにくいというご意見が多く寄せられた為、服用感を改善し、適正使用を推進すべく2010年夏頃よりフィルムコーティング錠に製剤改良を行いました。
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ウラリット配合錠を他剤と一包化しても良いですか?
本剤に『吸湿性』があり、また他剤と一包化した際の安定性及び配合変化データがないことからお奨めできません。
吸湿してもクエン酸塩が劣化する訳ではありませんが、一包化された他剤への影響がないとは言い切れませんので、PTP包装のままで患者さまへお渡しくださいますようお願い致します。
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ウラリット-U配合散を他剤と一包化しても良いですか?
本剤に『吸湿性がある』ため、他剤との混合分包はお奨めできません。
吸湿してもクエン酸塩が劣化する訳ではありませんが、一包化された他剤への影響が無いとは言い切れませんので、アルミ分包品をそのままご使用頂くことをお奨め致します。

なお、配合を推奨するものではありませんが「他剤との配合変化」の試験を行っており、薬剤によっては外観や重量増加が観察されております。

補足:
<配合変化が認められた薬剤>
アスパラカリウム散、アルサルミン細粒、ビオフェルミンR散、乳酸カルシウム、重曹については外観変化、若しくは重量変化が認められたため、配合をお奨めできません。
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クエン酸だけで尿をアルカリ化できますか?
クエン酸を服用すると体内で酸化されて二酸化炭素となり呼気中に排泄されてしまいますので、クエン酸単独で十分な尿アルカリ化は期待できません。
クエン酸塩(クエン酸K・クエン酸Na)として摂取した場合、クエン酸回路で代謝され、それぞれNaHCO3及びKHCO3となり、これらが体液中に重炭酸イオン(HCO3-)を保持する予備アルカリとして働く為、尿中に十分量のHCO3-を供給することができ、結果として尿アルカリ化効果を発揮すると考えられます。
動物実験データでは、クエン酸K、クエン酸Na、クエン酸の各成分2g/kgをラットに投与し、尿pHへの影響を確認したところ、クエン酸K (尿pH=7.75±0.09)、クエン酸Na (尿pH=8.07±0.05)は尿pHの上昇が確認されましたが、クエン酸(尿pH=5.20±0.07)では認められませんでした。(対照群:尿pH=5.51±0.07)
因みに、日本薬局方のクエン酸の項には「局所の収れん、刺激作用以外には特異な薬理作用は現わさない」との記載があります。
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痛風発作時にウラリットを投与しても良いですか?
痛風発作中に尿酸値を変動させると、関節炎の再燃や重積発作状態となり発作がひどくなると言われております。
本剤は、わずかではありますが血中尿酸値を低下させることが報告されており、発作前から本剤を服用している場合は、そのままの投与量で服用を継続頂くことをお奨めします。しかし、発作前に本剤を服用していない場合は、原則として投与は避けて頂くべきと考えます。
これは、他の尿酸降下薬でも同様です。
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重曹3gは、ウラリット-U配合散に換算すると何gになりますか?
アルカリ当量として、重曹1gが12mEq、ウラリット-U配合散1gが9mEqであるため、重曹3gは、ウラリット-U配合散の約4gに相当します。
しかし、本剤と重曹では吸収される度合いが異なる為、アルカリ換算量が必ずしも臨床用量換算に合致する訳ではありません。現に、臨床試験においては本剤3g/日に対し、重曹6g/日が同等(酸性尿の改善効果)であるという結果が得られています。
よって、尿pH(アシドーシスの場合は血液ガス分析)を測定頂きながら、患者さまに合った用量でのご使用をお願い致します。

<参考>
[分子量]
・重曹(NaHCO3)=84
・Na=23

重曹1g(1000mg)中のNa重量をXとすると
1000mg:84=Xmg:23
X=23×1000÷84
X=273.8 mg

よって、重曹1g中のNa当量は
Na=273.8÷23
Na=11.9≒12mEq
これより重曹3gのNa当量は36mEqとなる。
Na当量は36mEqを得るために必要なウラリット-U散の重量をYgとすると
Yg:36mEq=1g:9mEq
Y=36÷9=4g
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ウラリットの副作用で高カリウム血症が発現するメカニズムは?
ウラリットには重量比で約18%のカリウム(177mg/g、4.5mEq/g)が含まれているため、腎機能が低下している場合など、カリウムがスムーズに尿中に排泄されなくなることで、結果として血清カリウム値が上昇するものと考えられます。
なお、明らかな腎機能障害がなくとも血清カリウム値が上昇した症例が報告されておりますので、定期的な検査をお勧めいたします。
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クランベリージュースとの併用は、尿アルカリ化の妨げになることがありますか?
患者さまがお飲みになっているクランベリージュースの濃度にもよりますが、尿アルカリ化効果が減弱する可能性は否定できません。
70%クランベリージュース150mLを1日3回、5日間連日飲用し、尿の酸性化能と尿中馬尿酸排泄量について検討した文献では「連日飲用にて、尿pHを約0.5~1.5下げること(尿の酸性化)が可能と考えられた」と報告されています。

参考:
クランベリーは日本やヨーロッパ、北アメリカの寒冷地に自生するツルコケモモ科の小果樹で、サクランボのような赤色の実をつける植物です。
古くから尿道炎や膀胱炎をはじめとする泌尿器系疾患に効果があることが知られています。クランベリーにはキナ酸という成分が含まれており、このキナ酸が肝臓で代謝されて酸性物質である馬尿酸に変化し、上記疾患時にアルカリ側に傾いていることの多い尿のpHバランスを正常(弱酸性状態)にすることで、尿路感染菌の増殖を抑制するといわれています。
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ウラリットのアルカリ当量と計算式を教えてください。
1gのアルカリ当量は9mEqです。(K :4.5mEq+Na :4.5mEq)計算式は次の通りです。

ウラリット-U散1g中(いずれも乾燥重量として)
クエン酸カリウム 463mg
クエン酸ナトリウム 390mg

[分子・原子量]
・クエン酸カリウム(無水)(C6H5K3O7)=306.40
・クエン酸ナトリウム(無水)(C6H5Na3O7)=258.07
・K=39.2
・Na=23

ウラリット-U散1g中に含まれるクエン酸カリウム(無水)のK重量をXとすると
463mg:306.40=Xmg:(39.2×3)
X=(39.2×3)×463÷306.40
X=178mg(K含有量)

ウラリット-U散1g中に含まれるクエン酸ナトリウム(無水)のNa重量をYとすると
390mg:258.07= Ymg:(23×3)
Y=(23×3)×390÷258.07
Y=104mg(Na含有量)

[アルカリ当量]
Kの当量をx mEqとすると
1mEq:39.2mg= x mEq:178mg
x =178÷39.2=4.54≒4.5mEq

Naの当量をy mEqとすると
1mEq:23mg= y mEq:104mg
y =104÷23=4.52≒4.5mEq
1モルとは 1モルとは6.02×1023個の粒子の集団で、化学物質の重さを表現する方法のひとつです。
その物質の分子量にgをつけた質量になります。
たとえば、NaCl(Na:23、Cl:35.5)の場合、1モルは58.5gになります。
グラム当量とは 原子量(または分子量)を原子価で除した値のグラム数をさします。
原子価1モル相当の質量を1グラム当量とあらわします。
たとえば、NaClの場合、1グラム当量は58.5gになります。
mEq(メック)とは

電解質量をグラム当量としてあらわす時に用いる単位です。
グラム当量(Eq:equivalent)の 1/1000 を単位として、
ミリグラム当量 mEq(milli-equivalent)→「メック」
たとえばNa(Na:23)の場合、1mEq=23mgになります。(原子量/原子価=23/1)

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本剤を牛乳と同時に服用してますが構いませんか?
本剤と牛乳を同時に服用しても効果に影響はないものと考えられます。
しかし、服用前に混ぜた場合は、牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)が凝集し、沈殿が出来ます。(カゼインは、電荷を持ったミセルとして牛乳中に存在しますが、クエン酸(酸)を加えることで液性が酸性になると、電荷を持たないミセルとなって凝集し沈殿が出来ます)
この様に沈殿ができても、本剤は体内で結合が外れ代謝された後、効果が発揮されますので、本剤の効果が低下することはないと考えられます。
なお、牛乳中のカルシウムと本剤のクエン酸が反応してキレート(錯体)を形成することが考えられますが、吸収に影響があるかは明確になっておりません。
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