尿路管理

尿路管理の重要性

図1.
各pHにおける尿酸の溶解実験
尿酸は尿pHが低下するほど溶けにくい

高尿酸血症・痛風患者は腎障害や尿路結石を合併する頻度が高く、その発症には高尿酸血症、高尿酸尿症、酸性尿が重要な役割を担っています。

尿酸の溶解度は、酸性側では低下し逆にアルカリ側では上昇します(図1)

また、高尿酸血症の患者の尿は酸性尿(pH6.0未満)を呈することが多いと報告されています(図2)

高尿酸血症における酸性尿の原因として、インスリン抵抗性との関係が示唆されています。メタボリックシンドローム(MetS)もインスリン抵抗性を基盤とした病態として知られておりますが、実際に海外では、MetS因子数が増えるほど尿pHが低下するとの報告があります(図3)



つまり、高尿酸血症患者においては、酸性尿が原因による尿酸結石のリスクが上昇するわけですが、高尿酸血症では、カルシウム含有結石においても、酸性尿が発症に関与しているとの報告もあります。尿路結石症とMetS関連疾患との係わりも明らかにされつつある今、尿路結石症も生活習慣病のひとつと考えて積極的に予防することが大切です。


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尿路管理の実際

まずは食事療法による酸性尿の是正(野菜や海草などの尿アルカリ化食品の摂取や、動物性たんぱく質などの尿酸性化食品の摂取制限)を試みて、必要に応じて尿アルカリ化薬による酸性尿の是正を行います。また、尿中の尿酸の溶解量を増加させるため、飲水による尿量の確保も行われます。実際には一日尿量を2,000mL以上に保つように飲水指導をします。
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尿路管理とは

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尿アルカリ化療法 - 食事療法

食事療法において、尿をアルカリ化する食品の摂取を推奨します。尿をアルカリ化する食品、酸性化する食品の例は以下のようになります。

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(出典)4訂食品成分表

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原発性痛風患者における尿アルカリ化薬の適応

食事療法によって酸性尿が是正されない場合は、尿アルカリ化薬の適応となります。

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